「出港準備」
いろんな色を使って夢をたくさん描いたら
準備をして いざ出港だ。
「変わり者」だと言われるかもしれない。
それでもいいや。
ぼくの好きな「ぼく」になりたいって思ったんだから。
B4 (257×364mm)
使用画材 ボールペン、水彩色鉛筆、色鉛筆、透明水彩、不透明水彩
アクリルガッシュ、クレヨン、ポスカ
一見物置部屋や子供部屋の中のように見える場所ですが、実は港町をイメージしています。
作品右下が港の出入り口になっていて灯台が立っています。左側へ進んでいくと、帆船が見えてきます。周りには工具(細いハサミのような工具はボトルシップを制作する際に使われるものです)や設計図があり造船所をイメージしています。
グルっと時計回りに進むと旅の準備中のトランク、船には欠かせない舵、ほかにもテトラポットや小さなヨットや漁船がいたるところに置いてあります。
この作品では中央のペンギンさんが主人公のお話です。
このペンギンさんは度々私の作品に出てくる子です。
ペンギンは魚を捕るのが得意な生き物ですが、彼は釣りが好きです。リンゴやエビフライが好きな魚だっているかもしれないと思い、変わったものを釣り針につけ、自分と同じようにちょっと変わった魚と巡り合いたいと思っています。
そんな彼の夢と旅立ち(部屋から出て釣りに向かうところ)を描きました。
「自分だけの航路」
誰もいない広い空を行くあの立派な船も
ぼくみたいにドキドキしたり
不安になったりするのかな。
もしあの船に追いつける日がきたら 聞いてみたいな。
B4 (257×364mm)
使用画材 ボールペン、水彩色鉛筆、色鉛筆、透明水彩、不透明水彩
アクリルガッシュ、クレヨン、ポスカ
「出港準備」と繋がっているお話です。
ペンギンさんが部屋から出て外へ行きます。どこまでも続く一本道と青い空、そして雲の中を行く帆船。
この作品は陸地にも海の中にも見える作品にしました。
陸地として見たら青い空があって雲が浮かんでて船が空を飛んでいくようですが、雲を船から出る泡や波によってできる泡として見たら、海の底から海面を見ているような感覚になりませんか?
雲の隙間から太陽の光が差し込み幻想的な風景が見られるときがあります。その現象を「天使の梯子」と呼ばれます。その「天使の梯子」も作品を海の中として見た時、水面から海底へ伸びる光に見えませんか?
言われてみればそうかもしれない、ちょっと面白いなって思ってくださると嬉しいです。きっと他の作家さんの作品を見た時も、見方を変えるとまた違う発見が見えてくるかもしれません。
この作品たちは、愛知県尾張旭市 GALLERY龍屋さんで開催中の「Tatsucon Selection 2020」にて展示されています。(開催期間は2月9日まで)
お近くにお越しの際はぜひ見ていただけると嬉しいです。